日別アーカイブ: 2015年6月2日

新扇浦浄水場 見学会 

今年3月、新扇浦浄水場が完成しました。

返還後の復興期当初から島民の生活や産業をずっと支えてきた旧扇浦浄水場はすでに稼働を止め、今では父島の水道水は新浄水場からの水になっています。

その新浄水場からの水、これまでよりも美味しくなっているともっぱら評判です。

ならばその秘密を見せてもらいましょう!
ということで、5月30日(土)に行われた、新浄水場見学会に行ってきました。

さて、水が美味しくなったいくつか理由はありますが、一番の目玉ポイントは、「帯磁性イオン交換樹脂」を採用したことなんだそうです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ものすごくかいつまんでご説明しますと。
大きな川のない父島では、どうしてもダムに貯めた水を利用するしかないわけですが、貯めた水はどうしても動物や植物が元の有機物が多く含まれることになり、それが元の臭いもついてしまいます。
これを除去するのに、これまでの方式ではなかなか完全に、という訳にいかず、その分消毒などの薬品も多めに使わなければなりませんでした。さらに塩素剤と有機物が結び付くと、かの悪名高い「トリハロメタン」が発生してしまいます。ああどうしたら。

そこでこの「帯磁性イオン交換樹脂」!
これを下処理された原水に入れてかき混ぜると、たちまち有機物の汚れと結合してくれます。
P5300153
↑この中で混ぜてます。

結果として有機物が減る→薬品の量が少なくて済む+トリハロメタンも減る、ということになります。

日本国内では、食品加工工場などで使用されている例はあるそうですが、浄水施設で使われるのは、この新扇浦浄水場が初めてなんだとか。
何だかすごいぞ新浄水場!

もちろんその他にも、新浄水場は新たな工夫や技術がいっぱいです。
P5300147

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

こういう工場的な場所の大きな機械って、ついワクワクしてしまいますね。
社会科見学的な。

さて、これは何だか分かりますか?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

原水を処理していく過程で出てくる泥や有機物などを、ガチガチに脱水したものです。
活性炭処理をしているので色は真っ黒。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

元が汚泥でも、臭いが全然しないんです。ちょっとびっくり。

残念ながら説明会は終了してしまいましたが、新浄水場は本日も稼働中です。
皆さんもグレードアップした父島の水、ぜひ実感してみてくださいね。

母島の様子!

警視庁・海上保安庁 合同訓練

すっかりいい天気な小笠原です。
梅雨はいったいどこに行ってしまったやら。

さて本日は警視庁、海上保安庁をはじめ、水産庁、東京都、小笠原村による合同訓練が行われました。

訓練の目的は「小笠原諸島近海に来航した不法操業などの行為のあった外国漁船を想定した対処訓練を実施し、不測の事態に備える」ことにあります。
昨年の宝石サンゴの件は記憶に新しいところですね。

今回の訓練は海上と陸上の両方で行われました。

陸上では、「不審な漁船から数名が上陸した」というシチュエーションからスタート。

村の消防指令車、警察署のパトカーが村内を注意喚起のアナウンスをしながら巡回。P1020439

不審者発見!だがしかし職務質問を振り切って逃走開始!
ですが白バイ、パトカーの素晴らしい連携でたちまち不審者を確保。
DSCN0830
P1020481

調査の結果、不審外国人と判明、小笠原署に任意同行。
P1020485

警察署での捜査の結果、旅券不携帯が判明。現行犯逮捕されました。
海上保安庁のヘリコプターで羽田空港まで護送です。
P1020443

さて海上ではいかにも怪しそうなドクロマーク入りの不審船が逃走中!
P1020455
すごいスピードで逃げていますが、海上保安庁の巡視船が見事なチームワークで追跡!
DSCN0845
ついに不審船を確保!
IMG_1642  
IMG_1644

訓練は公開されていましたが、会場の青灯台物揚場にはとてもたくさんの見学者が。
やはり皆さん、関心高かったようですね。
P10204341

緊張感のある訓練を目の当たりにして、皆さん心強く思われたのではないでしょうか。

参加された皆さま、本当にお疲れ様でした!

なお、訓練の様子の動画がYoutube上のFNNnewsCHで公開されていました。
FNNnewsCHのニュース動画

母島の様子!