南島のGW

小笠原の観光スポットの中でも人気度トップクラスの南島。
以前、ネットで見かけた「小笠原旅行者の翌年の年賀状写真率No.1」というフレーズにものすごい勢いで納得させられました。

かつては野ヤギの食害や外来種の繁茂、入島者数の急増などの影響でかなり植生や地形が荒れてしまった時期がありましたが、適正利用のためのルール作りと遵守、東京都による植生回復事業などの地道な取り組みにより、大分回復が進んでいます。
東京都の取り組み‐南島の植生回復(小笠原支庁HP)

東京都では、GWや夏休み期間など、利用者が多い時期には、適正な利用がされているか、継続的なモニタリングを行なっています。
5月3日(日)に、そちらに同行させてもらいました。

モニタリング基地は東尾根に登るルートの途中に設営します。

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ここからは鮫池~扇池~陰陽池の指定ルートがばっちり見えますよ。

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「指定ルート」は人の通る道をその部分だけに「指定」することで、周辺の植生やラピエと呼ばれる石灰岩の奇岩が踏み荒らされることを防いでいます。

よく見ると石で道が作られていますが、これは扇池周辺にあったものを人手で一つ一つ運んで作られたのだそうです。これ相当な労力ですよ。すごいなぁ。

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なお、南島に上陸しての観光は、認定を受けた「東京都自然ガイド」さんが一緒でなければできません。
ガイドの皆さんは小笠原の自然の素晴らしさを伝えるだけでなく、「適正な利用のルール」にのっとり自然を守る防人でもあります。
南島利用の際は、ガイドさんのお話しするルールを良~く聞いてくださいね。

午前中はたくさんの方が南島に上陸されています。
指定ルートも大混雑。
でも、ガイドさんたちの連携で、狭い指定ルート上でも実にスムーズなすれ違い。

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こうしたさまざまな地道な取り組みの積み重ねが、皆さんの心に焼きつく素晴らしい光景を守っているんだなぁ、と実感しました。

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南島観光については、いくつか気をつけていただきたい注意点もあります。こちらをご参考に。


母島の様子!